照曜山 寶蓮寺【寺院紹介】

当山は、緒方半四郎惟次（おがたはんしろうこれつぐ）が建立した寺院である。 惟次は、豊後国佐伯城主の緒方三郎惟義（惟栄)の子孫で、故あって豊前国築城郡安武村に居を構えることになった。惟次の屋敷は、安武村「寶蓮寺屋敷」という所にあり、ここにはかつて「寶蓮寺」という寺院が建っていた。そのため、日ごろから信心深かった惟次は、隣村の別府に新たな寺院を建立しようと思い立ち、得度を受けて僧侶となった。それが当山の開基、浄安である。1647（正保４）年9月４日（第二世住職の休安の時）、本願寺の末寺として認許され、寺号「寶蓮寺」を賜った。
　1867（慶應 3）年、小倉（小笠原）藩の藩学「思永館」（後の育徳館）が当寺を支館としたが、その後、豊津育徳館の開校により閉館となった。
　明治2年、大火によって境内地のすべての建物を焼失したが、明治10年に本堂、明治33年に庫裏(くり)を再建した。
　昭和8年1月19日、再び火災により庫裏が全焼したが、当時の住職恵了が中心となり、わずか四か月余りで庫裏を再建させた。
　平成18年4月、第十五世住職義行の長男義英が第十六世の住職となり、平成26年に現在の納骨堂を建立した。
　当地は、元来「ご法義どころ」として知られ、たいへんにお念仏者の多い地域である。当山は、開基より今日に至るまで、多くの篤信者によって支えられてきた。今後も「聞法の道場」として、念仏に満ち満ちた精舎であり続けたい。